カンボジアの世界遺産「アンコール遺跡公園」には、2025年の最初の9か月間で延べ70万5,000人以上の外国人観光客が訪れました。これは前年同期比で0.77%の微増となり、観光収入も**3,270万ドル(約49億円)**に達しました。
9月単月では観光客数・収入ともに前年同月比で約25%減少したものの、全体としては堅調な推移を維持しています。遺跡群は9世紀から13世紀にかけて建てられた91の古代寺院からなり、依然として東南アジア屈指の観光地です。
パシフィック・アジア・トラベル協会カンボジア支部のトーン・シナン会長は、地政学的リスクや国際的な旅行不安が影響しているとし、大幅な増加は見込めないと述べました。ただし、ビザ免除や旅行会社への優遇策などが導入されれば、観光回復が加速する可能性があると期待を示しました。
観光業はカンボジア経済の柱であり、アンコール遺跡の安定した訪問者数は不動産市場やホテル投資への信頼感を支える要因となっています。

