マレーシアのサラワク州政府系電力会社サラワク・エナジー(SEB)は、日本の国際協力銀行(JBIC)と再生可能エネルギー分野での協力に関する覚書(MOU)を締結しました。この提携は、再生可能エネルギー開発、越境型エネルギーインフラ整備、技術知見の共有を目的としており、ASEANパワーグリッドやアジア・ゼロエミッション共同体といった地域構想と連携する形で進められます。
副首相アワン・テンガ氏は、サラワク州は水力発電の潜在能力が3万MWにのぼり、2035年までに70%以上を再エネで供給する計画であると述べ、さらにブルネイへの電力輸出も視野に入れたグリッド整備を強化する方針を示しました。
また、太陽光やバイオマス発電にも注力しつつ、グリーン成長を軸に水素・カーボンキャプチャ・石油・ガス・航空といった産業の多角化も進めています。アワン氏は「日本企業の投資を歓迎する」と述べ、経済協力を一層深める意欲を示しました。
今後、2025年8月には大阪・関西万博で「サラワクウィーク」も開催予定で、再エネや投資、観光、人材育成などをテーマにした発信が行われます。