ドバイの不動産市場は活況を呈しており、過去4年間で価格は70%上昇。さらに政府は2040年までに人口を現在の約2倍の780万人に拡大する計画を掲げています。こうした追い風を背景に、開発業者は外部依存から脱却し、建設業務を自社内で手掛ける動きを強めています。
ブルジュ・ハリファを開発したエマール・プロパティーズは新たに「Rukn Mirage」を設立し、サマナ、アジジ、エリントン、ソブハなども過去2年で内製化部門を立ち上げました。特にサマナは当初20%を予定していた自社施工比率を、現在では新規案件の8~9割にまで拡大しています。
この流れは、工期や品質、コスト管理を徹底し、利益を最大化する狙いがある一方で、景気後退期には自社の施工部門が遊休化するリスクも抱えます。それでも、開発業者にとっては土地取得から引き渡しまでを一気通貫で担うことで、資金回収の確実性向上と拡大戦略の推進が可能になります。
今後、ドバイの不動産市場は人口増と都市計画による長期的な成長期待を背景に、投資家にとって引き続き魅力的な市場であり続けると見られます。
▼出典
Dubai developers bring construction in-house as demand surges | Reuters