マレーシア・クランバレーのオフィス市場が、10年以上続いた供給過剰と低需要の時代を経て、回復の兆しを見せています。Hong Leong投資銀行(HLIB)によると、高品質なオフィスビルへの需要が回復しており、Sunway V2タワーは竣工から1年でほぼ満室となりました。
また、2025年後半に稼働開始予定の「Sunway Square」は、すでに片方のタワーで入居率50%を達成し、賃料も1平方フィートあたり6リンギ超と好調です。PutrajayaのIOI City Tower 1も9年の空室を経て満室化するなど、実例が増えています。
KL地域を中心としたIGB商業REITでは、平均入居率が2019年の75.4%から2025年初には89.2%へ上昇し、賃料も順調に推移。高付加価値産業や外資系企業の地域拠点設立が進む中、オフィス需要が回復していると分析されています。
政府の産業マスタープラン2030やエネルギー転換ロードマップなどの政策も投資家の信頼を回復させており、マレーシアのコスト優位性と人材の質が地域拠点としての魅力を高めています。
今後は郊外エリアから回復が始まり、次第に都心部へと波及する見通しです。
▼出典
https://www.nst.com.my/property/2025/07/1242553/signs-revival-klang-valleys-office-sector-says-hlib